はじめましてスーパー生木ラボです。
木こりとして森の整備に携わる中で止むを得ず伐採した樹木でカトラリーや木のうつわを制作・販売しています。
まったくの未経験から試行錯誤しつつはじめてのスプーンをつくったのが2018年10月でした。
そこから斧とナイフを手に勉強しつつ手づくりしたスプーンは150本以上。
*途中からは数えていませんがもう少しで200本を越えると思います^^;笑
現在はスプーンやサラダボウル、お皿など、木のテーブルウェアを琵琶湖の水源の里山の木から制作しています。
わたしの取り組んでいる木工ジャンルは"グリーンウッドワーク"というまだ水分をたっぷりと含んだみずみずしく新鮮な状態の樹木を素材とします。
一般的な木工との違いは次の3つです。
1.加工性のよさ(初心者でも簡単)
2.里山資源の有効利用(伐採してそのまま使える)
3.実用性(スプーンやうつわなど暮らしに使える)
こうした特徴を持ったグリーンウッドワークですが、実は日本や海外に昔から存在していた木工ジャンルなのです。
日本では木地師(きぢし)といって山に入り伐採したその場でお椀となる材料を切り出したり、森の中に小屋を建てて木工品を加工をなりわいとする集団がいました。
そのほかにも杓子やしゃもじをつくったりする人たちもいました(今でもいます)
イギリスやスウェーデンなど欧米でも昔からの歴史は古く、ある博物館には400年前のスプーンも保存されているほどです。400年前ってすごいですよね。笑
そして今海外でグリーンウッドワークには熱狂的なファンがいてインスタグラムやyoutubeを見ると密かなムーブメントになっているのです。
そんなムーブメントのことなどつゆ知らず、山に入り小型重機で軽トラが入れるような狭い道を作成したり、間伐したり。そんな日々でも収益を上げなければ続けていけません。
伐採した木を薪にしたりチェーンソーで板に挽いたりしていたのですが、販売してお金に変えるまでのボトルネックが"乾燥"というプロセスだったのです。
結局のところ乾燥するのを待つとなると1年や2年、下手したら3年と言った歳月がかかるので、これでは仕事にならないかな・・・と悩んでいました。
そんなある日思いつきました。
「この木はそのまま使えないのかな?」
いざ調べて見るとスツールや椅子に生木が使われていたのです。
しかもかの有名な画家、ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが描いた絵のモチーフに使われていたこともあります。
調べれば調べるほど、生木(なまき)と人々の暮らしは深く結びついていたことがわかってきたのです。
ですが、乾燥による歪みやひび割れのリスクからか、身近なものづくりの素材としての生木はすっかり私たちの暮らしの中から姿を消してしまいました。
たしかに生木のうつわは乾燥とともに歪みます。
たまにはひびが入ることもあります。
それもそれぞれ木の個性として、実用に支障を来さないのであれば楽しめるのです。
「木製品は手入れが大変そう・・・」とお考えの方もいるかもしれませんがご安心ください。
1年以上スーパー生木ラボが実際に日々の生活の中で使用してきた経験からお手入れのコツもお伝えいたします。
さらに万が一製品の使用に支障をきたすレベルのトラブルがありましたら無条件で新品と交換させていただいております。
*一点ずつ手づくりなので全く同じとは行きませんが同サイズの作品と交換いたします。
うつわ一つ、スプーン一つから気軽に森と繋がることができるのも魅力の一つです。
ふるくて新しい木工ジャンル、"グリーンウッドワーク"の世界をぜひあなたの暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか?^^